Q&A

良くある疑問に対する、当院での考え方をお示しします。あくまで一例ですので、実際は異なる場合もあり、それぞれの方に合った治療を行ってまいります。

Q1. 毎日きれいに洗っているのに、肌荒れが治りません。

A. 洗いすぎも悪化の原因の一つです。きれいにしようとしたために、皮脂欠乏性皮膚炎になってしまっている場合が多くみられます。皮膚が脂っぽくてトラブルになっていることは比較的少なく、脂っぽい部位や時期も限られています。皮脂や汗は皮膚の保湿機能を担っています。たとえ、赤ちゃん用や敏感肌用の石鹸・ボディシャンプーを使用しても、洗浄力があるため、使い方には注意が必要です。

Q2. たくさん保湿剤を塗っているのに、肌荒れが治りません。

A. すでに湿疹化している場合、保湿だけで治りません。また、皮膚の傷つきが目立つ場合、保湿剤が刺激になってしまう場合もあります。まずは、湿疹を治してから、普段のスキンケアを考えていきます。

Q3. アトピー性皮膚炎といわれました。ずっとステロイド剤や保湿剤をたくさん塗り続けるのでしょうか。

A. 多くの場合、最初は必要です。その後どれくらい必要になるかは、要因・取り組み方によって変わってくるため、改善にむけて多方面からアプローチを行っていきます。

アトピー性皮膚炎は一晩で傷だらけになってしまうような急性増悪をきたしますが、基本的に慢性疾患です。長年続く睡眠を妨げるほどの激しい痒みや見た目の変化から、強いストレスがかかり、生活に支障が生じる場合も多いため、ステロイド剤で現在の症状をすみやかに軽減させることは大切です。
ステロイド剤は使い方によって副作用が心配です。しかし、ステロイド剤の使用が良いか悪いかということよりも、なぜステロイド剤が長期間必要になってしまうのか、皮膚の状態や全身の状態に目を向けることが大切です。アトピー性皮膚炎には遺伝的な要因だけでなく、複数の外的要因・内的要因(特に胃腸)が影を落としています。これだけしていれば治る、これだけやめれば治るという病気ではありません。普段の生活・環境での落とし穴を探し、食事やそれを消化吸収する胃腸に配慮しながら、体の土台である栄養も見直していきます。

保湿剤に関しても同様です。なぜ大量の保湿剤がいつまでも必要になってしまうのか、上記Q1.の洗いすぎを避けながら、全身の状態を見直していきます。

検査では、即時型アレルギー検査やパッチテストなどを行っております。

Q4. ニキビが悩みの種。これからも繰り返すのでしょうか。

A. 以前のニキビ(ざ瘡)治療は、主に炎症をおこした赤いものや、化膿した黄色いものに対して行っていました。現在は、そうなる前の段階に対処できる外用薬が複数あります。痕になってしまうような目立つニキビができる前から治療を開始しましょう。ただし、外用薬による刺激症状がでやすいため、皮膚の状態に気を付けて、相談しながら行っていきます。また、各種漢方薬も併用します。 思春期はホルモンが変動し、ニキビができやすくなりますが、急激な体の成長によって、栄養バランスが崩れやすい時期でもあります。ひどいニキビの時は日ごろのお食事を見直してみましょう。

Q5. 足が痒いし、皮がむけてきます。水虫でしょうか。

A. 水虫(カビの一種である白癬菌の感染)の可能性を疑いますが、汗のトラブル、かぶれ、掌蹠膿疱症など他の疾患の場合も多くあります。なお、痒くない水虫もあります。
まず、水虫かどうかの顕微鏡検査を行います。水虫の薬(抗真菌薬)を外用後ではわかりにくくなるため、できれば外用前の受診がおすすめです。
白癬菌がいれば抗真菌薬を外用しますが、皮膚の状態によっては、すぐに抗真菌薬を外用すると刺激症状がでてしまうこともあるため、順を追って治療していきます。症状がなくなっても、まだ白癬菌は潜んでいますので、しばらく治療を継続しましょう。

Q6.足の爪の色が黄色や白っぽくなって、厚くなってきました。痛くも痒くもないので、このままでもいいですか。

A.爪水虫(爪白癬)かどうか、顕微鏡検査を行い、白癬菌が認められれば、内服又は外用療法を開始します。無治療のままでは、爪の肥厚や変形がひどくなり、皮膚を傷つけて痛くなったり、他の部位に感染が拡大したりする可能性があります。
 なお、爪水虫でなく、靴や歩き方、外傷などによって、爪が厚くなる場合もあります。

Q7. 足の裏にうおのめみたいなものがあります。削ったり、ふやかしたりしていましたが、すぐにぶり返して、増えてきました。

A.石いぼ(尋常性疣贅)かもしれません。石いぼはヒト乳頭腫ウイルスの感染によって生じる、ごく一般的ないぼです。小学生ぐらいまでのお子さんでは、たこやうおのめができることは稀ですので、主に手足に小さな硬いものを見つけたときは、「もしかしたら、いぼ?」と疑ってみてください。大人では、元々あるたこやうおのめの上に、石いぼが同居してしまうこともしばしばみられます。
1週間から10日ごとに液体窒素で凍らせて治療し(痛みを伴います)、漢方薬も併用します。治療期間が長期になりやすいため、頑固な石いぼに成長する前に早めの受診をおすすめします。

Q8. 唇の周りにぶつぶつを繰り返していますが、ヘルペスでしょうか。

A. 単純疱疹(単純ヘルペスウイルスによるもの)の可能性もありますが、口唇炎・酒さなど他の疾患の場合もあります。まずは、症状が出ているときに受診してください。単純疱疹は口唇にできることが多く、口唇ヘルペスとも呼ばれますが、目の周りなどに生じる場合もあります。治療の抗ウイルス剤には内服薬と外用薬があり、当院では主に内服薬を用います。単純ヘルペスウイルスは神経に潜伏しているため、年に何度も症状が生じて、お困りの方もいらっしゃいます。状況によっては、次回分の内服薬の処方も2019年2月より可能となりましたので、ご相談ください。

Q9. 数日前から左肩が痛いので湿布を貼っていたら、水疱が出来てきました。湿布かぶれでしょうか。

A.帯状疱疹の可能性があります。以前になった水痘(みずぼうそう)のウイルスが神経節に潜伏しており、疲れたときや加齢など免疫力が低下したときに、左右どちらかの神経に沿って暴れだします。全身どこにでも起こりえます。チクチクからズキズキまで痛みの程度は様々で、痒く感じる方もいらっしゃいます。上記Q12の単純疱疹と同様、ヘルペスウイルスの一種であるため、症状が似て、鑑別が難しいときは検査も行います。
治療は主に抗ウイルス剤の内服で、早期に開始することが大切です。後遺症として、神経痛がのこりやすいため、初めから痛みのコントロールも積極的に行います。

Q10. 足にたこやうおのめが出来たみたいです。歩くと痛いけれど、小さいから診察を受けるのに気が引けてしまいます。

A.どうぞご遠慮なく、受診にいらしてください。硬い部分を削ると楽になります。削っても、その場所への負荷が変わらなければ再発しますので、靴の履き方やクッションなどのご相談をします。
 また、ご自身で削っている方もいらっしゃいますが、たこやうおのめのように見えても、上記Q7の石いぼ(尋常性疣贅)などの場合がありますので、まずは診察にお越しください。

Q11. 足の爪切りをしてから、爪の周りが腫れて、とても痛いです。

A. 深爪すると、爪先端の角が皮膚に刺さり(陥入爪)、その刺激からひどく腫れ、傷から細菌感染を起こしてしまうこともあります。また、深爪をしていなくても、先の細いパンプスなどの圧迫や、あまり歩かずにきちんと踏み込まないことによって、爪の両端が巻きこんで痛くなる場合もあります(巻き爪)。外用処置やテーピングを行いますが(保険診療)、場合によっては、ワイヤーを使用して爪の形を矯正することも可能です(自由診療)。VHO法というワイヤー矯正法のライセンスを取得しています。

Q12. ほくろが心配です。

A. 一般的なほくろの多くは母斑細胞母斑ですが、悪性黒色腫(メラノーマ)などの悪性腫瘍との鑑別がとても重要です。特に変化してきたほくろ、手足のほくろには注意が必要です。診察には、ダーモスコピー(皮膚のための拡大鏡)を用い、精査・治療が必要な場合は近隣の病院や大学病院をご紹介いたします。

Q13. 顔のしみがざらざら盛り上がってきて、目立ってしまいます。

A. 脂漏性角化症という加齢によるいぼかもしれません。特に顔・頭・体に多くみられます。うつるものではないので、放置したから増えるわけではありませんが、年々増えてくると気になるかもしれません。液体窒素で2~3週間ごとに何度か凍結療法を行うと、隆起していた部分が剥がれ落ちます。痛みを伴う治療ですが、当日も入浴やお化粧が可能です。しばらく紅みが生じ、その後かさぶたになりますので、一時的に治療前より目立ちます。
 なお、脂漏性角化症であれば、治療をしなくても構いませんが、他に日光角化症など悪性のものが存在する場合もあります。ダーモスコピーでの診察も行いますので、気になるできものやしみを見つけたときは早めに受診してください。

Q14. 転んだ傷が治らないと思っていたら、周りや遠くにじくじくしたものが増えてきました。

A. とびひ(伝染性膿痂疹)の可能性があります。細菌が毒素を産生するため生じます。特にお子さんに多く、転んだ傷だけでなく、虫刺されやあせもの掻きこわし、鼻をいじった傷からも拡がることがあります。うつりやすいため、プールには入れません。しっかりと処置を行い、早く治すことが大切です。

Q15. つるつるとした、小さなぶつぶつが増えてきて、みずいぼみたいです。治療はどうするのでしょう。

A. みずいぼの治療では、主にピンセットで中身をつまみ出します。自然治癒しうる疾患なので、治療するかどうかは医療機関によって方針が分かれるところです。治るまでに長期間かかることが多く(数か月または1年以上と、かなり個人差が大きく予測できません)、数が増えた場合は見た目が気になってしまうことがあります。また、痒みを生じる方では、掻きこわした傷にQ14のとびひ(とびひは細菌性)が合併してしまうときもあります。そのため、当院では、なるべく数が少ないうちに治療する方が、ご本人の負担が軽い場合が多いと考え、まずは早めの受診をお願いしております。治療をせずに様子をみたい、つまみ出すことを非常に怖がる、数が増えすぎている、部位的な問題がある、このような場合では治療をしない選択肢もありますので、ご相談のうえ方針を決めていきます。